擬古文：五連休を家族に云ふの愚

かくして五連休最終日十一月三日は「コモリデー」にて終わりぬ。
天下市なる国立市の催しに嫁と娘の繰り出したる他、俺も息子も終日外出せざりき。
息子は二日の夜より発熱し、三日祝祭日にて診療可なる医院なし。
俺は二日の午後、かねてより熟考しけるスポーツジムに赴きぬ。室内履きの要ありと聞けば道すがら新しき靴買ひたり。娘のプールに通ひたるクラブなれば俺の利用は家族会員にて格安なる由。
其の前々日、十月三十一日、村松恒平氏の個展を尋ぬ。場所は埼玉県川口市なり。川口駅より五分も歩けば大規模マンションに行く手を遮らるるベッドタウンなり。ギャラリーに人稀なるも氏と談話するには都合良き場所なり。
十月三十日より夏季休暇の消化を含みたる五連休なれど、出不精にてスポーツジム及びギャラリーの他外出なかりき。専ら家事及びPC作業に費やしたり。
蓋し、五連休を家族に云ふの愚なり。以後思はぬ連休ありと雖も決して人に漏らすべからず。